この節の作者: Jonathon Love

データの更新

データセットにフィルター、計算変数、変換を設定し、分析した後で、データを更新したい場合があります。これにはいくつか理由が考えられます。たとえば、新しいデータセットがあり、以前に行った分析をそれに適用したい場合、複数の参加者を対象とした実験を行っていて、新たに追加された参加者のデータを分析したい場合などです。既存のデータセットにインポートすることで、すべてのデータクリーニングや分析手順をやり直すことなく、再度分析を実行できます(これにより、jamoviファイルはスクリプトのように動作します)。

jamoviへの複数ファイルのインポート方法や、テンプレートの使い方についての概要は、この 説明ビデオ (英語)で説明されています。

単一ファイルのインポート

インポートは、jamoviの左上にあるファイルメニュー(☰)から利用できます。既存のデータセットにファイルをインポートすると、次の操作が実行されます。

  1. 既存のデータセットのすべての行が削除されます。

  2. 既存の(元の)列のすべての名前が、新しいデータセットの列名と照合されます。

  3. 新しい値は既存の列にインポートされ、既存データセットのデータ型や測定値型は そのまま保持 されます。

  4. 元のデータセットと名前が一致しなかった新しい列は、データセットの右側に追加されます。

新しいデータセットに既存のデータセットの列名と一致する列がない場合、それらの列は空白のままになります。

ファイルのインポート後、すべてのフィルター、計算変数、変換処理、分析が更新されます。

複数ファイルのインポート

複数のファイルを一度にインポートすることも可能です。これは、たとえば各ファイルが参加者を表すような、複数のデータセットを結合する場合に便利です。手順は上記の単一ファイルのインポートと同じですが、インポート時に複数のファイルを選択する点が異なります。データファイルを選択する際にCtrlキーやShiftキーを押しながらクリックするか、インポートダイアログ上部の「複数選択」ボタン(チェックマーク付きの三本線)を使って複数選択ができます。

このように複数のファイルをインポートする場合、ファイルは縦方向に結合されます。つまり、2つ目のファイルの行は1つ目の下に、3つ目のファイルの行は2つ目の下に、というように追加されていきます。また、 source という追加の列が作成され、各行がどのファイルから来たのかが記録されます。これは、各参加者ごとに 分割グループ化 を行いたい場合に便利です。とくに、この列は上記で説明した V 関数の group_by 引数と組み合わせて使う際に役立ちます。

現在、jamoviではファイルを横方向に連結することはできません。

テンプレート

jamoviのテンプレートは、従来の統計ソフトウェアにおけるスクリプトファイルに相当する特別なデータセットです。テンプレートを使うことで、データ型や計算、フィルター、変換、分析内容などを事前に指定しておくことができます。データが利用可能になった際には、そのデータをテンプレートにインポートするだけで、テンプレートの内容が自動的に更新されます。jamoviのテンプレートの利点は、すべて馴染みのあるユーザーインターフェース上で完結し、「シンタックス」やコードを扱う必要がない点にあります。

データセットをテンプレートとして保存するには、ファイルメニューから 書き出し を選択し、ファイルタイプのボックスから jamoviテンプレート(.omt) を選びます。テンプレートを開くと、列は含まれていますが行はなく、すべての分析結果が空白になっているのが分かります。テンプレートを利用するには、上記で説明したファイルインポート機能を使って新しいデータセット(または複数のデータセット)をインポートします。すると、データが更新され、それに続いてフィルター、計算変数、最終的に分析結果も更新されます。

jamoviのテンプレートは、経験の浅い学生や同僚に分析を提供する方法としても非常に便利です。